【旅行】秋田男鹿・真山神社〜なまはげ館〜入道崎
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【旅行】青森・善知鳥神社〜青函トンネル〜新日本海フェリー - そめてそまる
■ 5月1日、秋田港
夜行バスでもぐっすり寝れてしまう私なので波に揺れてもすやすや眠って、明朝7時30分。秋田港に到着しました。
八戸→新函館北斗→南千歳→苫小牧→秋田って明らかにヘタクソなルートだけど青函トンネルのために仕方なかった。
受付のお姉さんにタクシーを呼んでもらって、最寄りの土崎駅へ。
本来ならば土崎から男鹿方面へ乗れば良いのですが、男鹿方面行きの電車は1時間くらい来ないので、1分後に発車する秋田駅方面の電車に乗り込み。地元の大学生やサラリーマンに混ざる。地元民になりきる地元民ごっこは好きだけど、荷物があるのでなりきれませんでした。
■ 秋田駅から男鹿半島へ
秋田駅のコインロッカーにキャリーをしまって、綺麗な待合室でのんびり45分ほど待ってから改めて男鹿方面へ。(秋田駅とても綺麗で居心地最高です)
ちなみに男鹿駅にはコインロッカーもコンビニもなかったので秋田駅寄って大正解でした…ほんと自分の判断褒めたい。
男鹿線2車両ワンマンカー。電車と西広をパシャパシャ撮ってたら駅員さんが声をかけてくれてました……。
駅員さん「良かったらご一緒に撮りましょうか?」
これ普通2人組が撮り合いしてるときにかける言葉じゃない?なに?察してくれてるの?……と思いつつもさすがに西広カードは引っ込めました……。うん…。
■ 男鹿駅
ガタンゴトン田園の中を揺れて1時間ほど、乗り換えなしで男鹿駅まで。
秋田県は日照時間が短い第1位らしいですが、確かに山々に遮られて日が差すのが遅いですね。天気は晴れなのに曇りみたいな感じの朝でした。お昼ごろにようやく日が出てきた感じです。
男鹿駅からは男鹿市の相乗りタクシーを使います。
この相乗りタクシーはバスのように時間とルートが決められている予約制のタクシーで、地元の人はシャトルバスと呼んでいました。相乗りと名前はついてるけど同乗者が必ずいるとは限らない、バスのようなタクシーです。
今回、男鹿半島の移動手段がほぼこれしかないため、これの時刻表をもとにスケジュールを組みました。なかなかガバガバでなかなかハードなルートになりましたが、車のない観光客のためにこういうサービスを市が援助しているというのだから、男鹿市の行政推せますね。普通のタクシーなら7000円近くかかる場所まで、1500円前後で行けます。男鹿駅から真山神社まで乗せてってくれた地元の運転手さんに話を聞いたら、差額は市が補填してくれるそうです。私は男鹿市民の税金で旅行してんのか。
■ 真山神社
運転手さんから地元の話を聞きながら広い山道を走ること30分ほど。真山神社に着きました。
後ろの山(真山)がご神体です。日本のアニミズム好き。社の後ろに階段があって登れそうだったんですが途中で獣道になったので引き返しました。
代わりに宮司さんに薦められて樹齢千年の御神木「榧」を見に行きました。
隣の葉桜から花びらがひらひら散ってて風情がありました。
御朱印とお神酒をいただきました。
■ なまはげ館で実体験
そのあとは次の相乗りタクシーの時間まで、すぐ傍にある「なまはげ館」で時間つぶし。
秋田=なまはげ、かと思っていましたが、実際には男鹿=なまはげ、なんですね。
この大集合の部屋のまんなかに立ってみて「いや、冬の夜にこんなんに囲まれたら怖すぎるでしょ…」と震え上がったのですが、
なまはげ実体験というのをしてきました。
私がなまはげになるんじゃないよ笑。
他の観光客たち20人ほどと共に古民家に入り、「悪い子はいねぇか!」とやって来たなまはげの実演を間近で見るというものです。
…これがすっごく面白かった!!
なまはげという伝統の本来の形を知りました。 なまはげといえば子供を泣かせる鬼…という知識しかありませんでしたが、なまはげ、ちゃんと家に入る前に入っていいか確認するし、家の主人はお酒や食べ物を用意してて、ちゃんと机に座って酒を飲み、「今年はどうだ?」「ちゃんとやってるか?」みたいな会話を秋田弁でするの…親戚かよ…。
その会話もね、シナリオなのか大人の観光客が多かったからアドリブしたのかわかんないけどめっちゃ笑わせに来てて、ほんと笑った。観光客向けに多少脚色して面白いトークを意識してるんだろうけど、でも楽しい行事ですわ。
テレビで子供を泣かせるシーンしか映さないのは勿体無いですね。まぁ伝統は時代に合わせて変わっていくからねえ。現在のなまはげ文化は本当にただ子供を泣かせること目的でやってるってこともあるかもしれないね。
ちなみに男鹿地方の中でも集落ごとに鬼のお面に特徴がいろいろあるんですが、相乗りタクシーの運転手さんいわく、テレビに出るときは各集落のお面とは別でマスコミ用の派手なお面を使うらしい笑。やはり虚像か。
あとどうでもいいんですが、某金田一とかで、辺境の田舎に伝わる忌々しいグロい顔の神様の伝説とかあるじゃないですか。子供の頃、なんでそんな神様を村人全員が崇めとるんじゃ…って思ったものですが、なまはげ文化はそれに近いなって思いました。今は観光資源になっちゃってるけど。
■ 男鹿半島の先端・入道崎
お昼に比内地鶏の親子丼を食べて、再び相乗りタクシーでお次は男鹿の景勝地・入道崎へ。
男鹿半島の先端です。風も強くて寒くて死ぬかと思った。サスペンスだったら崖の下の岩間に水死体を発見してしまうやつでした。
奥にあるのが、入道崎の象徴、横縞の灯台。
灯台って普通は白いけど、これは吹雪の中でも見えるように黒い線が入ってるそうです。相乗りタクシーの運転手さんが教えてくれました。
登りました。
100段くらい景色の変わらないコンクリの螺旋階段をぐるぐる登る。
丸いから進んでも進んでもこの写真のまま視界が変わらない。ホラーゲームかと。登りきって外に出ると足場は悪いし狭いし風強いしでぞくぞくしました。これはスリルを楽しむぞくぞく。
■海底遊覧船
次に乗りたい路線バスの時間まで1時間くらい残ったので、海底遊覧船に乗りました。所要時間30分と書いてあったからちょうど良い時間つぶしに。そしたら貸切でした。
水槽みたいなところを覗くと、こんな感じに海の底が見える。
この季節はまだ水温が低いから魚はあまり見られないらしいです(それでも何匹か見ることができました)。でもまぁ魚は水族館で見れるし釣れるわけじゃないし別にいいです。
それより普通なら立てない海の真ん中から男鹿半島を望むことができて、目の前に広がる平べったい海面の下にはこんなデコボコでグロテスクな岩と海藻が犇めき合ってることとか海岸の綺麗な浅瀬が急にガクンと底が見えなくなる様子とかを見てぞくぞくしました。これはロマンを楽しむぞくぞく。海って怖いよねぇ。でもそれが良い。海と宇宙と線路。三代ロマン。
■ 北緯40度のモニュメント
話は変わって、こちらの岩。
真ん中に切り込みのある岩が、全部で6つ?くらい一列に並んでいます。灯台の上から見るとこんな感じ。
1つ目の岩が、北緯40度の線の上にあるそうです。で、その岩から一直線に他の切り込みを抜けて抜けて一番奥のモニュメントが見える方向が、北だそうです。
なんかモアイ像とかストーンヘンジみたいな謎に包まれた岩だと思ったけどちゃんと意味がありました。笑。
■ 溶岩の岩場
次の相乗りタクシーに乗れる場所が水族館前のため、入道崎から水族館前までは路線バスで移動します。事前予約制で、予約者がいなければその便は運行しないという究極省エネの路線バス。すごいな。
水族館前の岩場は溶岩でできてて、さらに見事な岩脈があって「地球こわー」とゾワゾワっとしました。
さて、再々度の相乗りタクシーで男鹿駅に戻ります。
今回の相乗りタクシーの運転手さんは世間話じゃなくてガイドをしながら運転してくれました。場所によっては停めてくれる。おもてなし度高い。
時間の都合で旅程に組み込めなかったゴジラ岩も、遠くからですが見ることができました。うれしー。
うーんでも水族館前の岩脈の方がゴジラっぽくない笑?バックに夕陽があれば、また違ったかもですね。
男鹿駅から真山神社までの道は山の中だったんですが、水族館から男鹿駅まで帰る道は海岸線だったので絶景でした。是非ともロードバイクで来たいなぁ。
これにて青森秋田を踏破にカウント。全国制覇まで残すところあと10箇所です。