各戦闘力帯ごとに出てきた課題とそれに対する取り組みなどをまとめました。
戦闘力2万も600万もひとくくりにされるVIP未満というカテゴライズ、前作経験者でも新規勢とか初心者とか扱われる環境に随分と悩まされてきたので、文字通り「対人ゲームを始めて触った初心者」の目線で書いてみます。
高尚な記事ではないです。個人の日記です。でも、PDCAを回しながら辿り着いた境地の記録です。
初心者にスマブラを教える側の方には多少参考になる部分もあるかもしれません。
前半を「初心者編」、本気でVIP目指しはじめたところからを「VIP編」としています。
◆自分自身について
勝負事とは無縁の人生を送ってきた社会人の女です。歳は平成生まれです。
ゲームはゼルダの伝説、ポケモン、ピクミン、テイルズ、もじぴったん、projectDIVAなど1人で遊べるタイトルを黙々とやっている子供でした。大学生時代はアーケード音ゲー。
小学生の頃にDXが流行った世代ですが、友達がいなかったのでスマブラをやったことはありませんでした。ちなみにマリカーやマリテニなどのパーティーゲームも同じ理由でいまだに人生で一度も触ったことがないです。あれは陽キャのゲームだと思ってます。
ところが社会人になってついに、スマブラやろうよ!と誘ってくれるリア友に恵まれました。それがスマブラSPとの出会いです。(以降、このリア友をフィンちゃんと呼びます)
使用キャラは原作愛でリンクにしました。初期メンバーにヤンリンがいたら違う未来があったかもしれない。
◆人生初のスマブラでできたこと、できなかったこと
「あそびかた」のムービーで説明される内容については理解できました。
- ジャンプは2回できる
- %ためてバーストを狙うゲーム
- 大体のキャラは上Bが上昇系の技になってて復帰に使える
- ガードは削られていく仕様
- 攻撃、ガード、掴みのさんすくみ
- 回避ができる
あのムービーで説明される内容ってこれだけなんですよね。
だからCPU戦をして「ムービーで説明されたことは一通り理解したし操作もわかったから、スマブラ履修完了かなっ!」となってしまった。以下のような状態で「履修完了」とか言ってたんです。
- 強攻撃とDAをスマッシュ攻撃だと思ってる(大きく剣を振る=スマッシュ攻撃という認識)
- ジャンプの最高地点で上Bを出せない(→復帰できない)
- 上Bの軌道が真上にしかいかない(→復帰できない)
- ジャンプ中に攻撃するという発想がない(空中攻撃の存在を知らない)
- 急降下という概念はない
- 小ジャンプの概念もない
- 台から降りれない
- アイテム(リモバク)が拾えない
- アイテムの捨て方、落とし方、投げ方がわからない
実際、トレモ部屋で左の戦場ステージに移動することができませんでした。
リモバクは下Bで生成→下Bで転がす→下Bで起爆してました。
ジョイコンで、キーコンはデフォルトでした。
さすがに盛りすぎだろwと思うかもしれませんが、これが正真正銘の初心者です。こんな状態でも全キャラ解放できるくらい、スマブラは「初心者でも遊べる大衆ゲーム」なんですね、真実として。
当時、キャラ解放が難しすぎる!CPUが強すぎる!とAmazonレビューが話題になっている中で、こんな状態でも私はLv9相手に勝率8割くらいでした。
発売2週間でネスリュカをVIPに入れたフィンちゃんも今作のLv9は強いと言っていて、「それに勝てるのだから、私は戦闘力50万くらいかな?」と冗談抜きで真剣に過信していました。(当時のVIPボーダーは200万)
で、オンラインをやってみたら、戦闘力2万になりました。
具体的には1万8千まで落ちて、次負けたら4桁になっちゃう……と涙目だったところで初勝利し、2万です。
50万だと思っていたのが2万です。顔から火が出るほど自分自身に対して恥ずかしかったし、悔しかったです。
みんなが勝てないLv9に勝てるのになんで?と思いました。なぜこんなに負けなきゃいけないのか、CPUと人間で何が違うのか、本気で理解できませんでした。
初心者編
◆戦闘力2万から8万になるまでにやったこと
「あそびかた」ムービーだけでは足りないぞ、と察しました。
しかし、かと言ってゲームエイトやsmashlogやいろんな配信者の解説動画を見ても、残念ながら当時の私には内容が理解できずにいました。
記事も動画も中国語を眺めてる気分なんです。知ってる漢字が使われているけど、文章としての意味はわからないし翻訳はできない。小学1年生に数Ⅲの教科書を読み聞かせてるようなものというか。
もうわけわからん……と半べそかいて悩んだのですが、ある日ふと開き直りました。
『野球に興味を持った少年がまずやるのはキャッチボールであり、ルールブックやトレーニング本を読むことではない。』とどこかで読んだことがあります。
それと同じだ。今の私はまだ指南書を読む段階じゃない。プロを真似するレベルじゃない。まずは実際にボールを投げる・捕るだけできるようになろう。そう思いました。
ということで取り組んだのが以下。
- アドベンチャーモード(ふつう)達成率100%
- スピリッツ名鑑コンプリート
- クリアゲッター自力で全解放(ハンマー不可)
2ヶ月かけてこのメニューを達成しました。ポリーンとか攻略法調べたけど。クリアゲッターのおかげで「これをメテオと呼ぶらしい」とかそういう基本を学びました。スピリットの「強攻撃強化」とかで強攻撃とスマッシュとDAの違いに気付いたり。
操作については小ジャンプも急降下もリモバクその場落としも習得しませんでしたが、ただひとつ、ガーキャン上Bを覚えました。
擦りました。「ガードしたら回転斬りする」を体に染み込ませました。クラウドとカービィもびっくりな上Bぶっぱリンクでした。
当時、逆VIPの最下層で対戦するのは5割スライディングガノン、3割マベコンルキナという割合だったのもあり、ガーキャン上Bはとにかくこのランク帯に刺さりました。これだけで戦闘力8万には戻せました。
◆戦闘力8万から10万になるまでに身につけたこと
当時の逆VIPボーダーが10万。ボーダー付近になると途端に戦闘力が増えなくなりました。根気と集中力と不屈の心でとにかくやり続けました。
そうして実戦を重ねていくうち、いつのまにか、本当にいつのまにか、「最高地点で空中ジャンプ(上B)」「上Bの軌道を斜め上に」ができるようになっており、「吹っ飛ばされても復帰ができればガーキャン上Bで逆転できる」という教科書通りの戦い方で、逆VIPは脱出しました。(今は逆VIP本当にレベル高くてこれだけじゃ難しそうだけど)
この頃の目標は「逆VIPを抜けること」。達成したのでオンラインは一旦ここで満足しました。口では「VIPいきたい」と言いつつも本気で目指す心意気はなく(例えるならハワイいきたいくらいのニュアンスで)、新たな目標はありませんでした。
◆50万〜200万をうろちょろ
ジョイコンからホリコンに替えました。
これを機にキーコンをいじり、Cステ強攻撃、ジャンプはR、ZRに置きました。攻撃ボタンとジャンプボタンの同時押しが可能になり、空中攻撃が出せるようになりました。それから小ジャンプも。
スマッシュぶっぱがなくなり強攻撃と空中攻撃が出せるようになると、トントン拍子に50万まで上がりました。今までどんなけハンデ背負ってたんだって気持ちでした。
2019年8月上旬、「交流対戦会」が日常的に開かれていることを知りました。フィンちゃん以外とスマブラしたことがなかったので、友達できるかな!?なんて淡い期待を持って参加しました。
でも残念ながら、この日お話しした人の名前も顔も誰一人覚えてません。初オフの思い出として記憶に残っているのはたったひとつです。
颯爽と現れたピカチュウ使いの方が(メインかどうかは定かでない)、颯爽と私の6ストを奪い(2回3タテされた)、「リンクを使いたいなら爆弾復帰できないと話にならないっすよ」と言い残して颯爽と去っていったのです。
衝撃を受けました。良い意味で、です。ちょっと前まで普通の復帰もできなかったのに、もう爆弾復帰を求められる段階まできたのか!!と。
帰宅してすぐに「爆弾復帰 トレモ」でyoutube検索して、2週間くらい練習しました。爆弾復帰練習用のステージを自作して、実戦だと成功率下がるけど…という精度ですが、少しずつできるようになりました。
爆弾復帰を試すためにたまにオンライン潜りました。オフの経験+爆弾復帰で細かい操作を練習した副産物で50万〜200万をうろちょろとしました。(この辺は本当に変動が激しい)
翌週2度目の対戦会に参加しました。この日知り合った方々の名前と顔はちゃんと覚えてます。
何使っても上手い黒紐の方が、崖展開についてマンツーマン指導してくれました。3時間くらいつきっきりで。(※黒紐……某対戦会で、初心者にアドバイスできるベテランさんは黒紐の名札をつけている。つまり「めちゃくちゃ強くて優しい人」の意。)
最も時間をかけて説明してもらったのは「相手の崖上がりの択にできるだけ多く対応できるポジションに立つ」ということ。
崖から離れすぎてるとノーリスクで上がられてしまうし、崖に近すぎると攻撃上がりや回避上がりで不利になってしまう。このへんに立っていればその場上がりをすぐ掴みに行けて、回避とジャンプには上スマが刺さるよ、的な。
論理的で理屈的でなるほど〜!と思わず膝を打ちましたが、いざ試合の中でとなると「あ、今崖展開だった!」と気付くのが遅かったり、位置取りが難しかったり、当たらない上スマを振ったり……この段階では実戦投入はまだできませんでした。この教えを自分のものにできたのはもう少し後の話。後述します。
そのほかにも崖から飛び出して空N(空前)するというバーストの仕方を教えてもらいました。
◆戦闘力300万に導いた神戦法
さらにその翌週、スマいろはに参加しました。
午前のマンツーマン指導はヤンリン使いのプロの方、午後の対戦指導はウメブラスタッフの方に見てもらいました。(お二人ともこのとき以外に交流がないので念のためお名前控えてます)
色々と教えていただきましたが、お二人に共通して言われた1番大きなポイントとしては「リンクは空中攻撃が強いから使おう」でした。
そうです、私はまだ空中攻撃というものを使いこなせずに、ガーキャン上Bと強攻撃だけで戦っていたのです!!リンクの代名詞とも言える空Nや空前の存在を無視して爆弾復帰の練習をしているんだから順序が違う…。(決して無駄ではないのだけど)
午前中にはリンクの風物詩「崖際空Nぴょんぴょん」戦法も教えてもらいました。ご存知の通りこれがもうアホほど強くて、午後のフリー対戦では思わず笑いがこみ上げてきましたね。
このときはまだ小ジャンプと急降下どちらも安定とは程遠い精度だったにも関わらず、それでも強いと感じたのだから、安定したらもっと強いんだろうなー!ということで、これ以降の1ヶ月ほど本腰入れて小ジャンプと急降下のトレモを始めました。
トレモ部屋の長いステージで、小ジャンプ急降下で1往復、大ジャンプ急降下で1往復、小ジャンプ急降下と大ジャンプ急降下を交互に1往復、空N急降下で1往復、とかそんな感じ。
それで戦闘力350万になりました。
実は、逆VIP時代にクリアゲッター解放のために30キャラ適当にオンライン潜った際唯一運良く1勝してしまった経緯から、長らくリンクよりもカムイの戦闘力が高かったんです(300万)。
逆VIP脱出後目標はなかったと書きましたが、ある意味「カムイを越える」という目標を深層心理に持っていたのかもしれません。
カムイを抜いて「世界戦闘力No1」にリンクが表示されるのがすごくすごく嬉しくて、このとき初めて「やっとスタート地点に立てた」という小さな自信を感じました。
VIP編
◆“考えるスマブラ”を求められる400万の壁
8月にオフデビューしてからすっかりオフ対戦会にハマってしまった私は、2019年の秋から年末にかけて、ほぼ毎週のようにオフに通い詰めました。
対戦オフ会では、3タテされることが少なくなりました。団体戦でほんの少し貢献できるようになりました。リンクを見なくても操作できるようになり、相手キャラを見て戦うようになりました。「本当に戦闘力300万?もっとあると思うよ!」とお世辞でも言ってもらえることが増えました。
上位勢リンクの配信を回遊しました。以前から観てはいたんですが、何をしてるのかわからない動きをするんですよね上位勢って。それがこの頃になってやっと、彼らのリンクがどういう入力で動いているのか少しずつわかるようになり、私もできることから、と下投げ上強などの簡単なコンボを練習し始めました。特に堅実な立ち回りをする満足さんスタイルに憧れました。
できることが増えている、という実感がありました。単純にオフが楽しいからなのか、やれることが増えたからなのか、そのどちらともかも知れませんが、スマブラ楽しい!!!って時期でした。
しかし、できることが増えている一方で、今までやってきたことが裏目に出る、今までできていたことができなくなるなどの壁を感じ始めました。
ここまで引っ張ってきたガーキャン上Bです。
逆VIPのときに体に染み込ませた「ガードしたら回転斬りする」という脳死作戦がここで枷になりました。逆VIPならこれだけやってれば良かったけど、もう相手はずっと格上の人ばかりという環境でそれは通用しませんでした。当然ですが。
あまりにも空振り回転斬りが多すぎて自分自身にイライラしました。「手癖で…」と言い訳すると大抵「あー(苦笑)」って受け流してくれるけど、結局何も考えずにやってる証拠なわけです。
「空中攻撃はどのキャラも後隙少ないからダメ」「スマッシュやDAを防いだときだけガーキャンしよう」「でもウルフの横スマは特別後隙がないらしい」「ジョーカーやスネークのDAは通り抜けてくときがあるから脳死はダメ」「上スマならいいのか?」「空Nなら脳死が許されるのか?」「って色々試したいのに指が勝手に動いて回転斬りしてしまう…」
考えながらスマブラするように心がけても混乱するばかり。圧倒的に知識も経験も足りない。試行錯誤していくうちに、本来なら間に合うスマッシュを防いだあとも掴みで妥協するようになりました。相手側で言う「安く済む」ってやつです。
当時横強と上強でバーストするのがわかってるリンク使いっぽくてカッコイイ的なマイブームだったのもあり、手癖を治すためにも、「ガーキャン回転斬りは悪」として、使う頻度を減らしました。
ついでに横強ブームが高じて、トレモメニューはすべり横強5往復に変わりました。
◆年末年始、新たな目標「VIP」を定める
2020年1月、VIPボーダー600万に対して、初めて500万に到達しました。(すぐ400万台に落ちてその後も戻れなかったけど)。瞬間風速的ではありますが、1番VIPボーダーとの差が縮まった瞬間でした。
本格的にVIPを目指そうと決めました。ずっと放置していたオンラインに、数分でも毎日挑戦するようにしました。
週末の対戦オフ会のみじゃ飽き足らず、仕事終わりに平日やってる対戦会に参加するようになりました。見学枠でフリーだけしてても良かったけど、とにかく経験値を積もうと思いトナメも出るようになりました。(最速敗退しか実績がない)
それから黒紐つけてる人に積極的に対戦お願いするようにしました。これまでは「私が相手じゃ黒紐さんはつまらないだろう」と遠慮していましたが、この時期は「本気でVIPいきたいから力を貸してくれ!」って気持ちでいっぱいでした。
ダムスとスネークとゼルダとしゃげみにオンライン勝率0%だったので、元ダムス使いの黒紐くんや、スネーク使いの黒紐さんにたくさん相手してもらいました。
リンク使いの黒紐さんにも喉が枯れるまでマンツーマン指導してもらいました。リプレイとってひとつひとつ解説してくれて頭が上がりません。リスクとリターンについて教えてもらいました。
先述の通りスマッシュやDAをガードした後掴みに逃げていた時期だったので、最大リターンを狙えるチャンスなのに掴みは勿体ない!と改めて強く意識しました。
このとき黒紐さんに「今はすべり横強の練習をしている」と言ったら、「必要ない」と言われたので、あまり執着もなくすべり横強のトレモはやめました。すべり横強よりもやるべきことがたくさんあるという意味だったと思います。
◆突然成長が見える500万帯
すべり横強のトレモをやめて数日後、「すべり横強、実戦だとDAになってしまう病」が嘘のように、無意識で崖際すべり横強バーストをばんばん決められるようになりました。なぜトレモをやめてできるようになったかはわかりませんが、レベルアップの閾値があるんでしょう。
そしてもうひとつの革命がありました。
某オフの主宰の方(アドバイスが的確と定評のある方)と対戦してもらった際、もっと狙えるところを狙っていけば撃墜が楽になりますよという、いわゆる反確を逃すな的なアドバイスをいただいたのですが、
「ひだりさんのはガーキャン上Bじゃなくてガード解除上Bですね」
!!!??!!
驚きが隠せません。ガーキャン上Bは悪とか言って、手癖を治すために「これは通るか?通らないか?」を考えてから上Bを出すようになった結果、もはやガーキャンじゃなくなっていたのでした。
これは、「ガード解除上Bにならないように」ととにかく意識して、ついでにキーコンはじき入力出やすいに変えたら、すんなり解決しました。
今までウルフの横スマにガーキャン上Bは間に合わないと思い込んでいたのが覆りました。ガーキャン上Bは正義でした。(フィンちゃんがウルフ使うと横スマぶっぱしかしないので練習台にしてやった)。
ちょうどこの頃、リンク窓の企画?で、窓主さんが「勉強会」なるものを配信しました。
内容は、めっちゃ簡単に言えば「じゃんけんをしよう」という話。
いろんな解説動画で、この手の解説はよく見ます。見るんですが、実は「あー、よく聞く話題だけどいつもピンと来ないんだよなぁ」という理解度で、苦手な単元でした。
でもね、この勉強会、何がありがたかったかって、解説者がリンクを使ってるってことです。
解説動画や解説記事で代表的なのって大体ルキナウルフジョーカーじゃないですか。逆VIP時代、解説動画の何が難しかったかといえば、「ウルフは特に空中の移動が〜」とか「ルキナならこのあと空後が繋がって〜」とか言われても「じゃあリンクだったら?」の答えがわからずに置いてきぼりだったことです。今なら多少自分の頭で考えられるけど、逆VIPの私には難しかった。
だから、リンクの話だけをしてくれる窓企画はありがたかったです。
そうやって理解が進むと、戦闘力200万の頃に教えてもらった「相手の崖上がりの択にできるだけ多く対応できるポジションに立つ」に繋がる内容でもありました。
目からウロコが落ちました。
ジャンプ読みなら空前、回避読みなら引き行動…上スマなり下スマなり、今の自分が持ってる手札を整理していくと、面白いくらいに「崖展開の維持」「崖で勝つ」ができるようになりました。快感でした。
すぐ500万台後半まで駆け上がりました。
◆キャラ対の必要性が増す600万台
この戦闘力帯のガノン、クラウド、ゼルダ、ゲッチ、クッパにマジで勝てませんでした。今までもそれなりにマッチングしてきた相手なんですが、600万台のこいつらは全然動きが違う。
凹みました。私下手になった…?と自分を疑いました。
ゼルダとゲッチはまだしも、ガノンクラウドクッパには勝率100%くらいのつもりじゃないとVIPは遠のく一方です。満足さんにクラウドを使わせてアドバイス求めるくらいには困ってました。なりふり構っていられねえ。
勝てなさすぎて、クソゲーへの苛立ちを募らせる毎日でした。
まあでもダムス、スネーク、しゃげみの勝率が目に見えて上がった現実もあったから歯を食いしばってスマブラ続けてました。黒紐の皆さんにボコボコにされた成果が目に見えて表れていたのは純粋に嬉しかったです。
それなら今回も黒紐さんを頼ってガノンとクラウドの対策を積ませてもらえばいいじゃない!
と思っていたところに、コロナでオフがなくなりました。
◆経験値稼ぎの場を求め、カイトスクールに入学
オフがないため、評判を聞いてカイトスクールに入学しました。
私が求めていたのはあくまで「オフの代わりの対戦場所」だったので、とりあえず500円のコースにしました。
スクール生のVIPの方と対戦させてもらいました。経験を積むという目的通り、キャラ対策(キャラの強みや弱みを教えてもらう)がたいへん捗りました。また、経験の蓄積だけでなく、
- 低%で掴んだとき殴りすぎないこと
- 空中N回避、急降下N回避を使うこと
- 空Nをガードされたらすぐその場回避すること
といった意識改善も進みました。
カイトさんから直接のアドバイスはもらえないコースでしたが、一度だけ、交流通話対戦会にて、運良くカイトさん&とあるプロの方と手合わせさせてもらったことがあります。
その中でたった1回だけ、着地しようとする相手を2段ジャンプ空前でバーストしたのですが、その瞬間カイトさんが「それだよ!!!!」と急に声を張り上げました。
「それだよ!!なんでさっきまでやらなかったの、それもっとやってこう!!」
2段ジャンプ空前は、操作自体は複雑じゃないのになかなか実戦で“当てら”れずに課題になってものです。その後のフィードバックで「リンクは置きが強い」と聞いて、その日から空前を“置いておく”ということを積極的に試すようになりました。
“置いておく”ってよく聞く言葉です。しかし常々、「置くのが強いのはわかるけど、どこに置いておけばいいんや?」と思っていました。フィンちゃんに尋ねたら「なんとなくこのへん来たらいいなーと思って置いてる〜」とか言うし。
だから「試す」しかない。一にも二にも三にも経験。今の私に必要なのは実戦だなあと痛感し、緊急宣言発動期間中はカイトスクールの対戦募集を活用させてもらいました。
◆目線を「自分と相手のまんなか」へ
フィンちゃんに「相手の攻撃が当たる範囲で立ち止まってブーメランはダメだよ」と言われる回数が増えました。
こちらとしては毎回その助言を聞き入れており、リスクとリターンを考えながら、「相手の範囲の外」と「空前が繋がる位置」の折り合いをつけながら、試行錯誤しながら、毎回変化をつけて投げてるつもりなのですが、いわく「何も変わってない」と。
1ヶ月くらい何度も何度も同じ指摘をされ続け、挙句には「何も考えずにブーメラン投げてる」と言われてしまい、なんかもうメンタル的にも万事休すでした。「考えてるよ!」と反論したけど、実際問題ここクリアしないとVIPには行けないわけです。
もやもやしながらスマブラする日が続きましたが、ある日ふと、「ブーメランの投げ方(投げる位置)ばかり考えてたけど、間合い管理の観点から考えてはいなかったな」と思い立ち、目線を自分と相手のまんなかにして戦うやり方を試してみました。
効果はてきめんでした。見えないはずの画面外の状況まで見えるような心地でした。
間合い管理って文字通り「間合い」なのだから自分と相手の空間を見なきゃ無意味ですよね。スマブラ上手い人はみんなここを見てるという検証動画がありますが、やっと合点がいきました。
初心者のうちは操作を覚えるために自分のキャラ凝視でした。次は相手キャラの特徴と動きを知るために相手を見ていた(だから自分で使ってみるのが1番効率良いわけだ)。そしてVIPにたどり着くためには全体を見る必要がある。ここは段階的ステップアップということでどうかひとつ。元々音ゲー勢なので画面の全体を見るのは苦労しなかったです。
◆680万〜720万を行ったりきたり
ボーダーは730万くらいでした。正直もうVIPに行ける自信がありました。
そんなさなかのミェンミェン参戦。大量発生ミェンミェンを狩ってぽんぽーんと駆け上がるつもりだったのですが、いざ潜ってみたらアプデキャラばかりでした。キンクルとファルコ(鳥)がマジで勝てませんでした。世の中甘くないですね。
そいつらに阻まれてなかなか730万に到達できませんでした。手をこまねいているうちに、730万だったボーダーが750万まで上がりました。
リンク窓の窓主さんが100日企画中で毎日VIP配信してたので、窓主リンクと自分のリンクで何が違うか、毎日観察しました。
それからフィンちゃんに私に何が足りないかを聞きました。いつも「もうVIPいけるってー」って言われるんですが、今回はマジなトーンで私をVIPに行かせてくれ!と懇願して、フィンちゃんのリンクを見せてもらった(フィンちゃんはリンクVIP入れてる)。
その結果浮き彫りになった私の課題は、スマブラに限った話ではない「対人スポーツにおける心理戦」的な部分でした。
- 釣り行動をする
- 自分のターンを継続する、ターンが終わったらすぐ切り替える
- まだ見せてない行動(択)をする
- じゃんけんは公平にしなくていい
サッカーやバスケ、バレーなどのスポーツに通ずる部分だと思いました。(つっても私は運動部に所属したことがないんですけど)。スポーツ経験のある人、対戦ゲームに傾倒している人にはこういった、相手ありきの行動思考が自然と身についているのかなぁと思います。
これについては、私は本当にそういう考え方をするのが苦手です。他人のことなんてわかるもんかい。
よく「スマブラは相手に嫌がらせするゲーム」という言葉を聞きますが、私は「そもそも相手が嫌がることって何?」というレベルでした。ハメ技とかできないし。逃げまくって飛び道具撒き続けるのは一時期戦法として取り入れたけど結局それじゃ勝てなくて。
これはもう上級者の頭の中を覗くしかない、と思いました。
そこで「身近な上級者に他人の試合を解説させる」という取り組みをやってみました。
ここでの上級者とは“自分より上手い人”の意味です。私の場合はフィンちゃんに、いろんなリンクの試合を見せました。上位勢リンク、中堅リンク、リンク窓の精鋭戦、などなど選りすぐり。
「後ろに下がりながらブーメラン出してるから相手のDAを食らわずにブーメランを当ててて、そこからターン継続して崖に追い詰めてる」
「ステージ右に爆弾があるから相手はこのへんに着地したいだろう読みで空前を置いてる」
「ここで立ち止まって爆弾取り出しちゃってるから攻撃に当たってる。この試合の敗因は復帰阻止されたことだけど、そのきっかけを作ったのは爆弾生成の時点」
やらせておいてなんですが、フィンちゃんがそう解釈しただけなのでその解説が正しいかどうかはわかりません。
でも私には色々と腑に落ちる場面が多かった。上位勢の真似をしようと思ったとき、彼らがなぜそうしたのかの部分があるのとないのとでは、真似の効率が段違いです。個人的にやってよかった取り組みNo1です。絶対に自分1人じゃ答えに辿り着けない部分ですから。
そしてそれと並行して、「VIPにいくためのアドバイスが欲しい」とお願いして、満足さんにお手合わせしてもらいました。その中で言われた指摘と助言が、私のVIP入り最後の課題になりました。
◆VIPはこれまでの集大成
ボーダーが引き下げられて730万に戻りました。
ちょうど1ヶ月前に「もうVIPいける」と思ったときと同じ730万。そのときはアプデキャラに阻まれて達成できませんでした。
だからこそ、この1ヶ月の成果を出すぞと思いました。
しかし今になって振り返ってみると、直近1ヶ月だけの成果だけでなく「今まで習ったことを、惜しみなく全部やる」という最終試練でした。
●初心者時代に教わった「崖から飛び出して空N」
これ、近頃はあまり使ってませんでした。ジャンプ読み空前が手札に加わって以降、崖上での読み合いばかりやってたんです。
崖上空前は確かに強いけど、一辺倒になるのは良くない。
焦らずに、手札の引き出しを一段ずつ開けて相手に見せていくつもりでやったら、しばらく開けてなかった引き出しの飛び降り空Nが1スト目に刺さりました。ラストはいつものジャンプ読み空前でバーストでした。
●崖のじゃんけんに勝った「下スマ」
ここまで何度「ジャンプ読み空前」と書いたかわからないくらい、ジャンプ読み空前ばかりしてきた私ですが。
このときの相手も私が空前バーストしたがっていると察したんだと思います。3ストック目で回避上がりに一度も見せてなかった下スマが刺さってじゃんけんに勝利。嬉しい。
●満足さんからのアドバイス「弓矢バースト」
「VIPにいくためのアドバイスがほしい」とお願いしたときに教えてもらったバースト法です。配信では「スナイプ」とか「弓道部」とかコメントされてます。
これ、初心者時代からずっと真似するもののまともに当てたことがなかったんですが、命中率を上げる秘訣?というか狙いどころ?みたいなものを教えてもらったんですね。見事にそれが功を奏して、ロボを復帰させませんでした。
●VIP入りを決めた最後の試合は「ガーキャン上B」と「空Nカス当てステップ上B」
相手はルキナでした。
攻撃をガードして掴みや空Nからターン継続。%が溜まったらガーキャン上Bで先行バースト。
攻撃食らって浮かされても安易にジャンプしない。これも満足さんがずっとずっと言ってること。相手のターンは継続させない。崖外に出されたらルキナに分がある。不利な状況には持ってかない。
リモバクは起爆せずにステージ左に置いておく。ルキナは左側には行きたくない。
最終ストック。ストック先行。いなす。ブメ上シフトでジャンプを潰す。相手の焦りが手に取るようにわかりました。空Nをカス当てして、低く飛んだところに走りこんで上B。バースト演出。感慨がMAX。
対ルキナがあまり苦手じゃないってのもあったとは思いますが、それを差し引いてもめっっっっっっっっちゃ嬉しかったです。(これでVIP前ラストが苦手なダムスやスネークで勝利だったら私少年ジャンプの主人公になれると思う)
簡単にしか書けませんでしたけど、
操作や立ち回りやキャラ対策を含めたすべてのことが、一朝一夕に覚えたものではなかったです。
ボーダー引き下げの恩恵を受けてVIPになったと言われればそれまでですが、今回引き下げの恩恵を受けた我々にも、それまでに培ってきた経験の蓄積が確かにあります。だから私は胸を張って素直な気持ちでVIPを喜びます。
スマブラSPを買ってから約1年半でしょうか。
部活動をしているような1年半でした。
憧れの運動部に入って青春を取り戻しているような気持ちでした。
まともなキャッチボールもできずに入部した私でしたが、VIPに入って背番号もらうくらいにはなったかな。
そこからさらに努力を重ねて魔境レベルになったりリザルト載ったりするような甲子園を目指す野球をするか、和気藹々と趣味の延長としてコミュニケイト的な野球をするかは自由だし、どちらの道も用意されているのが「スポーツ」らしいなと思います。
私は今のところ甲子園を目指す選択肢はないですが、社会人草野球チームで週末に試合するくらいの緩さで、スマブラ自体は続けていきたいと思います。
それから、この先スマブラをはじめて触るだれかと一緒にキャッチボールを楽しめるように、乱闘やチームやアイテムありにも手を伸ばしてみるつもりです。